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〇11月15日(神戸幼稚園にて公開) 講演会:神戸大学大学院 岡部恭幸教授 「なになに?おもしろそう!いっしょにやってみよう!~共に考え、楽しく遊ぶ子供~」のテーマで「思考力の芽生え」「数量・図形,標識や文字などへの関心・感覚」の視点からみとる実践についての発表がありました。幼児期の生活には様々な気付きがあり、小学校の教科につながる芽が沢山あることを意識する機会となりました。 |
〇1月26日(岩岡幼稚園にて公開) 講演会:神戸女子短期大学 大西眞弓教授 「たのしそう!なんでもやってみよう!とことんやってみよう!~自ら考え、行動し、最後までやり遂げる子供を目指して~」のテーマで「自立心」「思考力の芽生え」の視点からみとる実践についての発表がありました。好きな遊びを充実させるための取組や環境の構成について話し合い、幼児の主体的な活動を支える教師の役割についての重要性を改めて感じる一日となりました。 |
「つばめセミナー」は、神戸市内の公・私立の幼稚園・保育所(園)・認定こども園・小学校(義務教育学校)の保育士・教員が校園種を越えて合同で研修し、神戸市全体の教育の充実を図っていくことを目的として平成28年度から定期的に開催しています。毎回多数の保育士・教員が参加し、資質向上を目指して共に学んでいます。
令和5年度は、保育士等キャリアアップ研修にも対応し、幼児教育と小学校教育の接続期に関して研修を進めています。
概要 | 受講者の感想 | |
第1回 | 8月23日、神戸大学附属幼稚園 田中孝尚副園長をお招きし、「幼児期の学びと児童期の学びをつなぐ架け橋期の教育(幼保小の架け橋プログラム)」と題してハイブリッド研修(集合型、オンライン型の複合型研修)を行いました。公・私立の幼稚園・保育所(園)・認定こども園・小学校の様々な施設類型から集合型約70名、オンライン型約10名合計80名の参加者が熱心に受講しました。 | 架け橋プログラムの充実に向けて…地域の実情に合わせ進めていく大切さを学ぶことができた。現状把握から始め、実際に保育を見てもらう機会をつくること、そして一歩進んで互いの教育の良さを尊重しつつカリキュラム作成など進めていきたい。子供に関わる大人みんなが立場の違いを超えて自分事として連携、協働していくということが強く心に残った。 ・環境を通して行う教育の考え方など、保護者にも発信していくことを大切にしていこうと思いました。カリキュラムは架け橋だけでなくすべての年齢を通じて行っていくことだと感じました。 |
第2回 | 9月8日、神戸大学大学院 人間発達環境学研究科 北野幸子教授をお招きし、「乳幼児教育の遊びを通した学びについて考えるー小学校教育を見通しながらー」と題して研修を行いました。神戸市内の公・私立の幼稚園、保育所(園)、認定こども園、小学校の様々な施設類型の教員・保育士が一同に会し、熱心に受講しました。 |
小学校と幼稚園、こども園、保育園の先生がしっかり連携をとって教育にあたること、それぞれの教育の目的やカリキュラムへの理解が子供へのよりよい学びにつながるのだということを学びました。幼児教育の奥深さについてももっと理解を深めていこうと思います。 ・神戸市の子供たちの健やかな成長のために私たちができること、すべきことを校園種や施設類型を超えてみんなで一緒に取り組んでいけたらと改めて感じました。 |
第3回 | 10月16日、神戸大学大学院 人間発達環境学研究科 渡邊隆信教授をお招きし、「接続期にふさわしい遊びを通した教育-道徳性の育ちを中心に-」と題して研修を行いました。神戸市内の公・私立の幼稚園、保育所(園)・認定こども園・小学校等様々な施設類型から集合型約60名、オンライン型約20名の参加者が熱心に参加しました。 | 小学校の道徳についてどのような授業をされているのか知り、幼稚園教育とのつながりが分かり、勉強になりました。幼稚園では保育活動全体が道徳につながるということを改めて実感しました。 ・小学校の道徳教育についてその歴史や変化、目標などについても詳しく学ぶことができました。中心発問を考える場面では、教師自身の感性、視野の広さ、柔軟な考えをもつ大切さも感じました。 |
第4回 | 11月15日、神戸大学附属幼稚園 松本法尊先生をお招きし、「子どもの姿を基にした指導計画、記録および評価」と題して研修を行いました。神戸市内の公・私立の幼稚園、保育所(園)・認定こども園・小学校等様々な施設類型から集合型約50名、オンライン型約15名の参加者が熱心に参加しました。 |
幼児の姿を事実として的確に捉えること、事実から幼児の学びや育ちを読み取ることがとても大切であると感じました。 ・子供の姿を捉え、子ども理解に基づいた意図的、計画的な準備が必要ですが、特に保育は環境が第一ということでした。学校教育でも教材の準備、発問も必要ですが「環境を構成する」という保育の考え方も参考にしていきたいと思いました。 |
第5回 | 12月20日、神戸大学大学院 岡部恭幸教授をお招きし「発達を踏まえた資質能力の育ちと学びー数量認識の育ちの幼小接続ー」と題して研修を行いました。神戸市内の公・私立の幼稚園、保育所(園)・認定こども園・小学校等様々な施設類型から集合型約50名、オンライン型約10名の参加者が熱心に参加しました。 |
幼児の遊びがその後の学習(算数)にどのように結びついていくのか具体的にイメージすることができました。遊びの環境については、幼児が夢中になって楽しみながら、自然現象や規則性、関係性等に気付けるような働きかけを心掛けていきたいと思います。 ・幼児期の経験の積み重ね、遊びを通した学びの大切さを確認することができた。数的感覚は遊びの中で多く培われている。様々な遊びを通して養っていけるよう園で連携して取り組んでいきたい。 |
第6回 | 1月24日、神戸大学大学院 目黒強准教授をお招きし「接続期における絵本を通した言語感覚の育成」と題して研修を行いました。神戸市内の公・私立の幼稚園、保育所(園)・認定こども園・小学校等様々な施設類型から集合型約50名、オンライン型約20名の参加者が熱心に参加しました。 | 子供たちが日常的に体験していることに、絵本の中のオノマトペを聞くことによって、その場のイメージをより膨らませ、感じ、言語感覚が育つことを知ることができました。 ・オノマトペで子供たちにいろいろな現象や気持ちが不思議と伝わることはとても面白いです。教師自身も豊かな表現を大切にオノマトペの面白さを感じていける感性を持ち続けていきたいです。 |
〔研究指定小学校における幼小合同研修会〕
令和5年11月10日、井吹の丘小学校に学習院大学 秋田喜代美教授をお招きし、「幼小接続 幼小合同研修会(研究授業公開・授業後検討会)」が行われました。
研修1か月前の児童理解・教材研究・指導案検討の段階から研究提携幼稚園の教員が参加し、幼小が協働して授業づくりに取り組みました。
1年・算数の教材研究の様子
授業後の検討会の様子
令和6年2月1日、幼児教育施設と小学校の互いの教育や幼保小接続の理解を一層促進するため、神戸つばめフォーラムを開催しました。
兵庫県教育委員会からは、幼児期と児童期の円滑な接続推進に向けた、県下の幼稚園・小学校間の取り組みの紹介や、子育てに関して役立つ情報などをまとめた「すくすくひょうごっ子」の効果的な活用について報告がありました。
また、神戸幼稚園からは、「幼児期に育みたい’こうべっ子’の資質・能力研究事業」の実践発表がありました。
後半は、広島大学 朝倉淳名誉教授をお招きし、「幼保小連携・接続を活かした接続期カリキュラム」と題して講演をいただきました。
神戸市内の公・私立の幼稚園、保育所(園)、認定こども園、小学校の教員、保育士約140名が一同に会し、熱心に参加しました。
参加者からは、「スタートカリキュラムについては1年担任だけでなく多くの先生と検討したい」「幼児期の経験を大切にし、”そろえる”指導から”一人一人を理解する”指導に転換したい」等の感想を多くいただきました。