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2024年度(4~6月)神戸市民病院機構における医療事故

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記者資料提供(2024年9月27日)
健康局地域医療課
神戸市民病院機構における医療事故の公表に関する指針に該当する事案(医療側に過失が認められるレベルA以上の事案等)は以下のとおりです。

1.事象レベル別件数(2024年4月~6月)

レベル 件数 態様
A 1 予期しなかった、もしくは予期していたものを上回る濃厚な処置や治療の必要性が生じた場合
B 0 予期しなかった、もしくは予期していたものを上回る永続的な障害や後遺症が残り、有意な機能障害を伴う場合
C 0 事故が死因となる場合(原疾患の自然経過によるものを除く)

2.公表事案

(1)レベル:A
(2)発生年月:2024年4月
(3)発生場所:神戸市立医療センター中央市民病院
(4)発生状況と経緯:
大動脈解離による胸痛が出現したため、当院に搬送され入院していた患者(80代女性)について、4月に造影CT検査を行う方針となった。患者は造影剤の「イオパミロン」でアレルギー症状があるため、その情報は電子カルテのアレルギー情報欄に登録されていた。また、主治医からのCTオーダー画面においても、同造影剤によるアレルギーについて記載されていたが、放射線部門において、放射線技師と看護師が誤って「イオパミロン」の後発品で成分が同様である「イオパミドール」を選択してしまった。また、その後、別の放射線技師および看護師によるアレルギー情報の有無についてのダブルチェックでも気が付くことができず、同造影剤を患者に使用し、その結果、患者がアナフィラキシーショックを発症した。
(5)対応・処置:
担当医師から患者本人・患者家族に対し経緯を説明し謝罪を行うとともに、アナフィラキシーショックに対する治療費については、病院で負担した。
(6)再発防止策:
・病院内で採用する造影剤は1成分1製剤とする運用に変更した。
・造影剤の種類や選択の条件を明確にした一覧表を作成し整理を行った。
・アレルギー情報がある患者に造影剤を投与する際は、必ず医師に造影剤の確認をするよう運用を変更し、関連部署に周知した。
・アレルギー情報がある患者については、放射線科情報システム上でアラートが出るようにシステムの改修を行った。

参考:公表に関する指針

公表に当たっては患者さん及びご家族が特定・識別されないよう、個人情報の保護に最大限の配慮を行いつつ、事案の内容について一定の範囲で公表を行っています。
神戸市民病院機構における医療事故の公表に関する指針は、神戸市民病院機構のホームページをご覧ください。
<公表に関する指針>
URL:http://www.kcho.jp/media/pdf/disclosure/anzen/300701shishin.pdf