ホーム > 市政情報 > 記者発表資料 > 記者発表2023年6月 > KIITO:姉妹都市であるマルセイユ市の出版工房・アトリエとの交流展覧会「JPUKB FRMRS Lebenswelt ―生活世界」を開催します
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記者資料提供(2023年6月29日)
産学連携推進課
神戸市の都市戦略「デザイン都市・神戸」の拠点施設である「デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)」では、社会貢献活動の活性化や創造性を育むさまざまな活動に取り組んでいます。この取り組みの⼀環として、次のとおり展覧会を開催いたします。
デザイン・クリエイティブセンター神戸は、神戸市の姉妹都市であるフランス・マルセイユ市を拠点に活動するアーティストブックと版画の研究工房であるアトリエ・ビザビと協同し、展覧会「JPUKB FRMRS Lebenswelt ―生活世界」を開催します。
この展覧会は、アトリエ・ビザビが神戸とマルセイユという2つの港町を横断的に捉えるところから始まりました。
アートディレクターの杉山圭氏が影響を受けたテーマ「生活世界」を元に、神戸を基点にした作品制作を杉山氏に、それに呼応するかたちでマルセイユでの作品制作を造形作家のドリス・アルーシ氏に依頼し、2人の作家とアトリエ・ビザビが協同してリサーチ、クリエイション、プロダクションを行いました。無機質に感じられる港湾地区に広がる生活世界を、写真、シルクスクリーンプリント、アーティストブックで表現し、また、神戸で実施する2人の作家によるフォトセッションのワーク・イン・プログレスを通して、2つの国・地域・文化・港湾建築を西洋と東洋の視点から考察します。
「生活世界(Lebenswelt)」について
ドイツ出身の哲学者のヴィルヘルム・ディルタイが継承し、エドムント・フッサールが取り入れた表現です。フランス人の哲学者ピエール・マシュレは生活世界のある一面をこのように説明します。
人間は個々のプロジェクトによって設定された限界の中で囲い込まれた隣同士ではなく、共通に存在し、行動する。この「生活世界」の意味はある一つの意識だけでなく、複数の意識に与えられ、この複数性に連動した相互性と干渉性の効果を持つことになる。
JPUKB FRMRS Lebenswelt-生活世界
会期 | 2023年7月15日(土曜)~7月30日(日曜)11時~19時 |
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休館日 | 7月18日(火曜)、7月24日(月曜) |
入場料 | 無料 |
会場 | デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO) 2F ギャラリーC |
主催 | デザイン・クリエイティブセンター神戸
Atelier Vis-à-Vis(アトリエ・ビザビ) |
助成 | Ville de Marseille
L'institut Français |
協力 | 文化人類デザイン研究室
Conseil Départemental des Bouches-du-Rhônes Région Sud Urban Gallery Arches Papers PAC - Provence Art Contemporain Studio Aza |
本展覧会の企画者でもありアトリエ・ビザビの共同ディレクターを務める佐藤文香氏、ジュリ・フォルニエ氏と作家が、それぞれの作品やプロジェクトの今後の展開について語ります。また、トーク終了後には交流会を兼ねたレセプションを開催します。
日時 | 2023年7月15日(土曜)15時~17時 |
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会場 | デザイン・クリエイティブセンター神戸 2F ライブラリ |
出演 |
杉山圭(クリエイティブディレクター、アートディレクター、株式会社ユナイテッドデザイン代表取締役、同社文化人類デザイン研究室室長)、ドリス・アルーシ(造形作家)、佐藤文香、ジュリ・フォルニエ(アトリエ・ビザビ共同ディレクター) |
参加 | 無料 ※通訳あり |
定員 | 30名(事前申込制、先着順) |
申込 | デザイン・クリエイティブセンター神戸webサイト(https://kiito.jp/schedule/event/articles/63257/)にて 6月29日(木曜)14時から受付開始 |
青写真とも呼ばれるサイアノタイプは、画像を制作または複製するために使用される写真プロセスのひとつで、色々なニュアンスの「青」で画像を制作することができます。紫外線にさらされた紙の上に短時間置かれた物体が残す痕跡を表現するシンプルで、かつ詩的なプロセスを学び、実験的なイメージを一緒に作り上げます。
日時 | 2023年7月16日(日曜)13時~17時 |
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会場 | デザイン・クリエイティブセンター神戸 3F プロジェクトスペース3B |
講師 |
ドリス・アルーシ(造形作家) |
参加 | 1,000円 ※通訳あり |
定員 | 10名(事前申込制、先着順) |
対象 |
10歳以上 |
申込 | デザイン・クリエイティブセンター神戸webサイト(https://kiito.jp/schedule/workshop/articles/63272/)にて 6月29日(木曜)14時から受付開始 |
Atelier Vis-à-Vis アトリエ・ビザビ
1987年に南フランス、マルセイユに設立されたAtelier Vis-à-Vis(アトリエ・ビザビ)は、ビジュアルアートとアーティストブックの研究室。マルチプルアートや版画、紙の分野に特化し、シルクスクリーン、活版印刷、版画プレス機が備わっている工房でアーティストレジデンス、制作、発信、継承を組み合わせた活動を実施。多くの新進アーティストや著名なアーティストとコラボレーションし、アーティストブックやアートプリントなど、250点以上のオリジナル作品を制作。国内外のギャラリーや団体と協力した交流プロジェクトや展覧会も数多く企画。
共同ディレクター:佐藤文香、ジュリ・フォルニエ
杉山圭
(クリエイティブディレクター、アートディレクター、株式会社ユナイテッドデザイン 代表取締役、同社 文化人類デザイン研究室 室長)
1967年静岡県生まれ。インテリアデザイン会社、建築設計事務所を経て、1998年に株式会社ユナイテッドデザイン設立。主に建築・地域・都市計画、環境計画におけるグランドデザイン、コンセプトの構築及びデザイン・基本設計、アートディレクション、デザインコンサルティング業務を行う。様々なプロジェクトにおいて、文脈と類推(自然環境、風習、風俗、地理、歴史、現象、人物、生活、社会、テクノロジーの推移等からなる)をフィールドワークから考察してコンセプト立案及び横断的なデザイン制作を行う。
Driss Aroussi ドリス・アルーシ(造形作家)
1979年モロッコ生まれ。マルセイユを拠点に活動。2007年にフランス・エクサン・プロバンス高等芸術学校を首席で卒業しDNSEP修士号を取得。彼の芸術作品は多面的で、実験とドキュメンタリーの間を交差しながら制作。一方では労働者階級の人々の世界に疑問を投げかけ、他方では写真について実験的な考察を行っている。カサ・ベラスケスから研究助成を受け、パリのシテ・デ・ザールやバマコのアンスティチュ・フランセでレジデンスを行う。第59回サロン・ド・モンルージュ、ヨーロッパ・地中海若手作家ビエンナーレ、パノラマ・ドゥ・ブールジュ ビエンナーレなどに参加。
JPUKB FRMRS: Lebenswelt, Kei Sugiyama Driss Aroussi,
2022年5月25日-6月30日、Urban Gallery(9 Rue Mazenod, 13002 Marseille)での展示風景