最終更新日:2024年10月21日
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神戸市北区は2023年(令和5年)8月1日に区制50周年を迎えました。
区制50周年を迎え、地域・民間事業者・行政がこれまで以上に協力しあいながら、北区が有する価値や資源をより一層魅力的なものに育てていくために、2023年(令和5年)3月のオープニングイベントを皮切りに、約1年間、たくさんの「北区制50周年事業」を実施してきました。
記念事業の締めくくりとして、また、その後の北区の未来を区民の皆様と一緒に考える場として2024年(令和6年)2月に「北区の未来を語るつどい」を開催し、その終了をもって「北区制50周年事業」を終了しました。
1年間ご一緒に北区を盛り上げていただきありがとうございました。
北区が50周年を迎える2023年(令和5年)8月1日に、
あらためて北区の魅力やすばらしさを感じてもらえるよう、
北区制50周年記念事業の一環として「北区50年のあゆみ」第1版を作成しました。
また、2024年(令和6年)2月に、1年間かけて取り組んできた北区制50周年記念事業を
北区に関わる皆さまに広く伝えるために、
記念事業のコンテンツを追加して第2版として発行しました。
北区の成り立ちや懐かしい風景、魅力あふれる写真、
記念事業の皮切りとなったオープニングイベントや
“北区な人々”を“クロス”させるトークセッション“きたくろす”などを
紹介していますので、ぜひご覧ください。
「神戸市北区50年のあゆみ」(1~40ページ)(PDF:13,307KB)
・表紙(PDF:14,923KB)
・前文(1ページ)(PDF:479KB)
・年表(2~4ページ)(PDF:7,463KB)
・北区の成り立ち 9つのエリアの紹介・懐かしの風景(5~10ページ)(PDF:14,239KB)
・フォトコンテスト セレクション(11~12ページ)(PDF:8,773KB)
・50周年記念事業とは・Index(13~14ページ)(PDF:473KB)
・オープニングセレモニー(15~16ページ)(PDF:591KB)
・きたくろす(17~22ページ)(PDF:1,442KB)
・きたきたまつり(23~24ページ)(PDF:651KB)
・神戸新聞特別記事(25~26ページ)(PDF:3,036KB)
・北区のうわさ30選(27~28ページ)(PDF:513KB)
・てるてるきたく、北区の歴史を振り返る会、北区出身作家によるトークイベント(29~30ページ)(PDF:414KB)
・時をかける手紙 ~10年後の私へ~、未来を描いた龍が行く(31~32ページ)(PDF:571KB)
・茅葺屋根とふれあう月間×北区制50周年連携企画(33~34ページ)(PDF:511KB)
・記念ロゴマークの活用(35~36ページ)(PDF:391KB)
・北区の未来を語るつどい(37~38ページ)(PDF:648KB)
・裏表紙(PDF:244KB)
「神戸市北区50年のあゆみ」(1~16ページ)(PDF:47,036KB)
・表紙(PDF:14,923KB)
・前文(1ページ)(PDF:9,732KB)
・年表(2~4ページ)(PDF:7,463KB)
・北区の成り立ち 9つのエリアの紹介・懐かしの風景(5~10ページ)(PDF:14,239KB)
・フォトコンテスト セレクション(11~12ページ)(PDF:8,773KB)
・北区のうわさ探訪(13~14ページ)(PDF:3,309KB)
・裏表紙(PDF:1,594KB)
■オープニングイベントの開催
星和台中学校の体育館にて、兵庫商業高校龍獅團校友会による記念演舞や第1回きたくろす(テーマ:北区の未来を考える)の開催などが行われました。
■第2回きたくろすの実施
テーマ:まちの風景を愛でる
場所:ベルスト鈴蘭台3階すずらん広場
■第3回きたくろすの実施
テーマ:地域と企業の豊かな関係
場所:エコール・リラショッピングセンター2階ぴあのひろば
■第4回きたくろすの実施
テーマ:北区の自然と一緒に…
場所:谷上駅1階レンタルスペース
■第6回きたくろすの実施
テーマ:北区の「お祭り」を考えてみる
場所:内田家住宅
■第7回きたくろすの実施
テーマ:子ども目線の北区の未来
場所:道の駅神戸フルーツ・フラワーパーク大沢
■第8回きたくろすの実施
テーマ:これからの「駅」のつかいかた
場所:エコール・リラショッピングセンター本館5階
■第9回きたくろすの実施
テーマ:「デザイン」は地域を元気にできるか?
場所:ベルスト鈴蘭台3階すずらん広場
北区の良いところはいろいろありますが、ひと言で言うと「癒し」ではないかと思います。有馬温泉しかり、田園風景しかりですが、北神地域を歩いていると住宅地や商業地もほっとする空間になっているように感じます。これは地理的な条件もありますが、住んでいる区民のみなさんの心持ちがまちの雰囲気に表れているからだと考えています。これからも、住んでいる人にとっても、働く人や訪れる人にとっても「癒し」を与えてくれる北区であり続けてほしいものです。
北神区役所は来月末で丸5年となります。6つの出張所とともに、区民にとってこれまで以上に便利で頼りになる行政機関となるよう、職員一同取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いします。
北区長になって約2年が経ち、改めて思います。やはり北区は、美しい自然に抱かれ、都市の近郊に里山が広がり、そこで農業が営まれ伝統・文化も息づく、とても豊かな区です。そして、地域のために汗をかくことを惜しまない、心優しい方がたくさんおられます。こうした方々や地域組織、NPO、大学、事業者、そして区役所をはじめとする行政機関など、さまざまな主体が連携し、自然や里山の恩恵を次世代も享受できるように取り組むことで、神戸のSDGs達成にも貢献する、そんな北区であり続けてほしいと思います。
私は未来の北区が「温故知新のまち」となって欲しいと思います。不変なものと新たなものが共存するまち北区。多くの場所で再開発が進み、新たな施設や住宅が増えゆく中、北区の魅力である自然や歴史の奥深さを知る人が減っているのではないかと感じています。
ボランティア活動を通じて出会った方々は、年齢問わず活気に満ちあふれ、とても優しい人ばかりでした。それは、古くからある北区の伝統や特色をもっと発信、継承したいという共通の気持ちを持っているからだと思います。地域の活性化は、住民の一部の層だけでなく多様な人々を引き込んでいけば、より面白くなるのではないでしょうか。
生まれ育ったこのまちがもっと盛り上がるよう、これからもさまざまなことに関わり、行動していきたいと思います。
北区といえば、日本最古の湯として知られる「有馬温泉」があります。有馬温泉は世界オンリーワンの金泉と「ラジウム泉、炭酸泉といわれる銀泉の3種の泉質に恵まれています。日本書紀に登場する湯女は、現在の有馬芸妓といわれ、今も日本の伝統文化を守っております。
私たちは古き良き有馬芸妓の伝統を残しつつ、気軽に訪れることのできる芸妓カフェ、Zoom芸妓などを、時代とともに進化し続けてきました。国内旅行の方だけでなく、世界中の方々にも気軽に楽しんでいただき、魅力ある芸妓文化を後世に伝えつつ、世界一の有馬温泉! の一部として多くの芸妓が活躍していたらいいな。
北区は昔から朝廷や幕府と繋がりがあり、戦国の武将が馬で駆けながら見た山々はきっと今と同じだったでしょう。歴史的に貴重な寺社仏閣などの宝物も豊富で、数多残っている農村歌舞伎舞台もその一つです。
江戸時代の農民たちは、厳しい農作業の後の楽しみとして、農村歌舞伎を演じていました。社会の進化の速さに疲れ、地球時間で生活していく暮らしが見直される今こそ、そんな伝統文化の価値が問われていると思います。豊かな里山の中で農村歌舞伎が演じられる風景。雲上人ではない近所の顔見知りが演じる魅力。地域の方がそれぞれの腕を活かして作る魅力。ちょっと気になるあの人におひねりを投げて盛り上げる魅力。画面越しではない生の声、熱気、笑い。そんな多彩な魅力を知ってもらいたい。北区民であれば、「農村歌舞伎、私もやったことあるで」と、たくさんの人に言ってもらいたいなあ。
北区は自然豊かで緑も多く、癒される空間がとても多いです。また、「あいな里山公園」や「森林植物園」など、自然環境を活かした施設も数多くあります。また、道の駅が2つもあり、地域で採れた野菜や名産物など、とてもおいしい食材がたくさん売られています。こういった素晴らしい施設に地元だけでなく、市内外からも多くの方が来てくださると嬉しく感じます。
北区民としても、これらの魅力を身近に感じていきたいと思いますが、高齢化が進み、運転免許を自主返納する人が増えています。そういった方でも気軽に外出ができるようにコミュニティバスで近くの駅までいけるといいなと思います。
私は、昭和20年(1945)2月4日、神戸大空襲から4か月後に有馬郡有馬町の当時、産院であった「中の坊」で生を受けました。当牧場が位置する山田町は、以前は武庫郡山田村であったとのこと。昭和22年(1947)に有野郡有馬町と併合し、1960年以降多くのニュータウンが生まれ、ついに兵庫区から北区として分離されました。
今や新神戸トンネルや地下鉄が開通し、神戸の喧騒の都会から数十分で、田園や文化財を擁した別世界にいざなってくれます。ここには里山や田園が育んできた箱木千年家、農村歌舞伎などの文化や伝統、そして神戸の誇る農と食がある。歴史的に考えても、実は北区は昔から農村文化とモダンな都市文化が交わる場所だったのではと思います。異なるものが出会うことで新しい伝統が生まれ育まれる。温故知新、それこそが北区が持つ可能性なのではないでしょうか。
この地で酪農を守りたいと今から40年前にチーズづくりの道に踏み出しました。当時、西日本の個人酪農家としては初めてのスタートで、まだ世の中はナチュラルチーズの黎明期でした。できたチーズの食べ方の発信拠点として、チーズハウス“ヤルゴイ”を作り、ひたすら一年一作とメニューを考え続け、チーズの食べ方の提案をしてきた中で、ふとある時「食事も美味しかったけど、癒されたよ」と言って帰られるお客さまの姿を見て、今まで力んできた肩の力が抜ける思いがしました。
この地で酪農を継続してきたことで、結果としてここの緑を守ってこられて、癒しの場所になり得たのだと。癒し、人として自然体でいられる場所。北区はそんな場所の宝庫かと思うのです。
コロナ禍で気分が沈みがちになっていた3年前。地域の皆さまの心が和み笑顔になれる空間をつくろうと、「つきかげ認定こども園」「有野台児童館(ありの台学童保育コーナー)」「こべっこあそびひろば・岡場」が共催し、岡場駅近くにある畑一面にチューリップの球根を植える「チューリッププロジェクト」をはじめました。このプロジェクトで得た収益は、病気やケガで入院しているお子さんにも笑顔を届けるため、おもちゃの購入資金として地域の医療機関に寄付しています。
今年も3,000球の球根を園児や保護者、地域のみなさまと一緒に植えました。私たちがしていることは小さな活動ですが、子育て家庭と地域、福祉施設、行政が手と手を携えた活動が広がり、笑顔がいっぱいあふれ、今まで以上に子育てがしやすい北区になってほしいと思います。
特産品の一つ「北神みそ」は、澄んだ水と空気に恵まれた自然豊かな北区で生産された米と大豆、赤穂の天塩を使用し、昔ながらの製法で愛情を込めて手づくりしています。
次世代を担う子どもたちに日本古来の味噌文化や食の大切さ、さらには、国消国産(地産地消)の素晴らしさを知ってもらいたいと、市内の小学校で、大豆の収穫から味噌づくり体験までを行う「食農教育」にも取り組んでいます。子どもたちが味噌を触って香りを嗅ぐ様子を見て、味噌には五感に訴えかける力があると改めて実感しています。
この豊かな自然に恵まれた古来の食文化が息づく場所であってほしい。これが、私が描く北区の未来です。
神戸市には豊かな自然が残されており、特に北区は自然の宝庫だと思います。今後は自然を守るだけではなく、放置して荒れてしまった身近な自然を再生することで、美しく楽しい自然が身近にある、そんな北区になるといいなと思っています。
人それぞれが自分に合った方法で、自然の中での楽しみを見出しながら、少しずつ自然再生に関わることで、人も自然もまちも、どんどん元気で豊かになる好循環スパイラルが巻き起こることを期待しています。その予兆はすでにあり、北区では多くの方が、いろんな切り口で地域を盛り上げる活動をしておられることを、恥ずかしながら私は最近になって気付きました。私たち鈴蘭台エコアップ・プロジェクトの活動も、これらの一助を担えれば幸いです。