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最終更新日:2024年11月14日
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お知らせ
「部活動」から「神戸の地域クラブ活動」=「KOBE◆KATSU」(コベカツ)へ
神戸市では、2026年度に部活動を終了し、生徒が地域の方々とともに活動する「神戸の地域クラブ活動」=「KOBE◆KATSU」(コベカツ)を開始します。
リーフレット(PDF:1,195KB)
時代の変化に対応し、将来に渡って子どもたちが主体的に選択し、多様な活動に参加できる機会を確保すること
子どもたちの健やかな成長に大きな役割を果たしてきた部活動ですが、生徒数の減少等によるやむを得ない廃部や、単独で試合に出られない学校が大幅に増えるなど、今後子どもたちの活動の選択肢がさらに少なくなることが危惧されます。
中学校部活動 | 「KOBE◆KATSU」 | |
---|---|---|
運営主体 | 学校 | 地域の様々な団体(登録制) |
指導者 | 部員、部活動指導員 | 地域の指導者、希望する教員(兼職、兼業) |
参加者 | 当該校の生徒 | 生徒等(参加範囲を柔軟に設定) |
活動場所 | 学校施設 | 学校施設、地域の諸施設 |
費用負担 | 部費(実費相当) | 月会費等 |
保険 | 日本スポーツ振興センター災害共済 | スポーツ安全保険 |
2026年9月に開始するまでのスケジュールです。
中学校部活動は2026年8月末で終了します。
それまでに、生徒保護者への情報発信や活動団体の募集を行います。
中学3年生の夏(引退)まで部活動に参加できます。
中学2年生の夏までは部活動に所属することができます。
中学1年生の夏までの5カ月間は部活動に所属することができます。
※また部活動には所属せず、中学1年生の夏から「KOBE◆KATSU」のクラブに参加することもできます。
※2026年8月末よりも前から先行実施する「KOBE◆KATSU」も予定しています。
中学校部活動は、子供たちが異年齢の交流の中で、豊かな人間関係を築き、協調性、忍耐力、体力や技能の習得につながるなど、大きな役割を果たしてきました。しかしながら少子化が進む中で、部活動の休部・廃部が相次ぎ、単独では試合に出られない学校も増えるなど、学校単位での活動の維持が難しくなっています。また価値観が多様化する中で、部活動に起因するトラブルも頻発しており、全国的に教員の多忙な働き方が注目され、教員不足が深刻になっており、専門性や意思に関わらず教員が顧問を担う仕組みは限界に近づいています。 |
これまで部活動地域移行のモデル事業に取り組んできましたが、その際のアンケート結果では、平日と休日で指導者が異なることを生徒・保護者が不安に感じており、責任の所在が不明確になることや平日と休日の活動の連携について懸念する教職員の声もありました。 |
学校における働き方改革等も踏まえて、部活動を学校単位から地域単位の取組としていく方向性を2019年に国が示しており、2022年には「2023年度から2025年度までの3年間を改革推進期間として、地域の実情に応じて可能な限り早期の実現を目指す」というガイドラインが公表されました。 |
現在の小学6年生は、中学校入学後、2年生の夏までは部活動に所属して、その後に「コベカツ」の活動に参加することができます。または、活動団体の応募状況にもよりますが、小学生時に所属している団体が「コベカツ」への登録を予定している場合は、中学生になっても部活動に入らずに、これまで取り組んできた活動を続けることもできます。「コベカツ」の活動団体の登録状況などについては、適宜発信していきます。 |
年度途中に部活動から「コベカツ」の活動に所属が変わることによる競技団体への登録や保険等の手続きについては、可能な限り柔軟に対応できるよう、関係団体等と協議していきます。 |
多くの学校では15時過ぎに6時間目が終了し、ホームルームや清掃活動の後に練習の準備をするため、全員がそろって部活動を開始できるのは16時頃です。完全下校の17時に間に合うよう、16時45分頃には活動を終了するため、平日の活動時間は1時間足らずという状況です。全員喫食の給食がはじまった学校では、食事の時間を確保するため、部活動の時間はさらに短くなる傾向にあります。 |
成長期にある生徒が運動や文化活動、その他の食事、休養及び睡眠等のバランスがとれた生活を送ることができるよう、スポーツ庁・文化庁は週当たり2日以上の休養日を設けるガイドラインを示しています。そこで、神戸市では、部活動の活動頻度は週当たり最大5日(平日4日、休日は土日のどちらか)としています。また、1日の活動時間は、平日は2時間程度まで、休日は3時間程度までとしています。(大会や練習試合の場合は、校長の許可を得て除外としています。) |
専門知識や資格を有した顧問がいる一方で、約半数の教員は経験したことのない種目の顧問を担っています。専門性がある場合であっても、赴任した学校に当該種目の部活動が無い場合や、すでに他の顧問がいる場合は他の種目の顧問を受け持つことがあります。 |
学校によって部の数や種目にバラつきがあり、比較的競技人口が多い種目(例:サッカー、陸上競技等)であっても部がない学校や、運動部と文化部がそれぞれ1種目だけの学校もあります。今後、少子化が進むことで、休部や廃部、単独で試合に出場できない学校が大幅に増加する見込みであり、学校単位での部活動の維持が困難な状況になっています。 |
今年度のアンケート結果のとおり、生徒・保護者のニーズはより「楽しむこと」に変化しています。また、中学生になってからやってみたい活動として、「ダンス」「釣り」「料理」「eスポーツ」といった、これまでの部活動になかった種目が上位にあがっています。一方で、より専門的な指導を求める生徒は、部活動ではなく、すでに民間のクラブチーム(サッカー、野球、バスケ、テニス等)に通っているケースも少なくありません。 |
現在の部活動が、そのままの形で「コベカツ」の活動へ移行するわけではありません。指導者がスポーツや文化活動を指導するといった活動だけではなく、多世代で趣味などを一緒に楽しむような活動も含まれます。これまでの部活動種目にとらわれず、子供たち自身が「やりたいこと」を主体的に選んで活動できるよう、環境を整えていきたいと考えています。 |
中学校が活動主体である「部活動」は終了するため、複数の中学校の部活動を合同で実施していた「合同部活動」も同様に終了します。 |
「拠点校部活動」制度については、市内の中学校・高等学校を拠点校に設定して、在籍校に当該種目がない場合に参加できる制度として実施してきましたが、部活動の終了に伴い、拠点校部活動制度についても終了します。 |
中学校部活動は、子供たちが異年齢の交流の中で、豊かな人間関係を築き、協調性、忍耐力、体力や技能の習得につながるなど、大きな役割を果たしてきました。しかしながら少子化が進む中で、学校単位での活動の維持が難しくなっており、全国的に教員の多忙な働き方が注目され、教員不足が深刻になり、現在の部活動の仕組みは限界に近づいています。 |
「コベカツ」の活動主体は、神戸総合型地域スポーツクラブや既存のスポーツ団体・文化芸術団体、NPOなど、地域で活動されている団体を想定しています。保護者や部活動OBの方などが複数名で協力して活動団体を立ち上げて活動することも可能です。また、希望する教員については兼職兼業の許可を受けて参加することができるよう、制度を整える予定です。 |
「コベカツ」の主な活動場所は、各中学校の施設(体育館、グラウンド、教室など)を想定しています。また、地域における諸施設も必要に応じて利用できるよう協議を進めているところです。 |
平日は16時から21時のうち2時間程度まで、休日は18時までの日中のうち3時間程度までを活動時間帯として想定しています。種目によりますが、平日夜間の活動も想定して準備を進めています。 |
スタッフの報酬や保険にかかる経費が生じるため、各活動団体が継続的に活動していくためには、保護者の方に月会費や年会費として一定の金額をご負担いただく必要があると考えています。具体的な金額については、活動回数、活動人数、指導者の数などに応じて、各活動団体が設定することになります。 |
「コベカツ」の活動主体は各活動団体となるため、事故等が生じた場合は(学校施設・設備に不備等があった場合を除いて)基本的には各活動団体が責任を負うことになります。そのため、万が一の事故に備えて、参加する生徒をはじめスタッフにも原則として保険加入していただくことを検討しています。 |
子供自身が勝ちにこだわったり、仲間と勝利を目指して努力することは大切なことであり、大きな感動を得たり、やりがいにつながるものと考えています。 |
子供たちや保護者のニーズも変化してきており、本年7月に小学4~6年生の児童と保護者に実施したアンケートでは、児童・保護者ともに「楽しむこと」を目的としてあげる回答が多くありました。 |
今後の活動団体公募の状況にもよりますが、「コベカツ」では校区を越えて子供たち自身が「やりたいこと」を選択できることとし、これまでの部活動にはなかったダンスや料理、eスポーツなどの活動団体にも参画いただきたいと考えているため、選択の幅を広げていきたいと考えています。 |
部活動の地域移行については、国が「地域移行を進める」と掲げているため、学校周辺の地域だけで現在の部活動を全て引き受けるような印象で受け取られることがありますが、現実には、学校周辺の地域も含め、社会全体で対応していく「社会移行」であると考えています。 |
「コベカツ」への移行は、中学生がこれまで当たり前のように、与えられた枠組みの中で活動してきた放課後や休日の時間について、学習やスポーツ・文化活動も含めて、その過ごし方を自分で主体的に考え、判断するきっかけにしていきたいと考えています。 |
現在、「コベカツ」の活動団体の公募に向けて要件等を整理しているところであり、2025年1月には公募を開始したいと考えています。 |
本年7月に、現在の小学4~6年生の児童が、中学生になった時にやってみたい活動を把握して「コベカツ」の活動団体募集に活かすため、また「コベカツ」への移行について保護者に知っていただくとともに、現時点での保護者の意向を把握し、今後の施策に活かしていくため、アンケート調査を実施しました。 |
部活動では、在籍校にある種目の中から選択せざるを得ませんでしたが、「コベカツ」では子供たち自身が「やりたいこと」を選択できるよう、これまでの部活動にはなかった種目の活動団体にも参画いただくことで、選択の幅を広げていきたいと考えています。 |
神戸市スポーツ協会に加盟されている競技団体等への説明や、個別の団体からの相談への対応を進めており、その中では「中学校施設の利用に魅力を感じる」「活動団体として応募することを考えたい」といった前向きなご意見も伺っています。 |
2025年1月に活動団体の公募を開始し、現在の小学6年生が来年4月に中学校に入学する際、部活動への入部等を検討するにあたって参考とできるよう、2025年の3月中には、その時点での「コベカツ」の活動団体の申請状況を公表したいと考えています。 |
活動頻度については、活動団体が活動日を設定して、基本的に曜日・時間帯を固定したうえで活動していただく予定です(ただし、週当たり2日以上の休養日を設ける必要があります)。例えば、1週間のうち平日2日と休日1日や、休日1日のみでも構いません。 |
スポーツ庁・文化庁のガイドラインの範囲内で活動していただく必要があります。そのうえで、全スタッフが活動にあたる前に研修を受講いただくことなどを要件にしたいと考えています。現在、活動団体を公募するための要件についての整理を行っており、2025年1月には神戸市ホームページ等でお知らせしたいと考えています。 |
通常、体育館やグラウンドを使用する場合、空き状況を確認して抽選申込を行い、外れた場合は別の場所を探す必要がありますが、「コベカツ」の活動団体として登録いただくことで、中学校の施設を無料で使用することができます。施設使用料がかからないため、月会費(活動費)を比較的低く設定でき、活動場所の固定によって安定した活動が可能となるため、幅広く生徒の募集を行うことができるものと考えています。 |
中学校施設の使用にあたっては、学校における教育活動を優先して利用調整を行います。学校行事の予定がある場合は使用できません。そのほか学校が選挙の投票所になるなど、使用できない場合があります。 |
「コベカツ」のスタッフに何らかの指導者資格(日本スポーツ協会や各競技団体が定めるもの等)を求めることは考えていません。ただし、活動するスタッフには活動開始までに、中学生の活動にあたって留意すべき事項、安全管理に関すること、熱中症予防、ハラスメント防止等に関する研修を受けていただく予定です。 |
地域移行により創設された地域クラブは、兵庫県中学校体育連盟に申請し、認可されることで、神戸市中学校総合体育大会から全国中学校体育大会まで出場することができます。 |
「コベカツ」では、校区を越えて子供たちが「やりたいこと」を選んで活動できることを目指しています。他の校区の中学校での活動に参加する場合は、公共交通機関の利用や、必要に応じて保護者の送迎をお願いしたいと考えています。また、学習塾や他の習い事に行く場合と同じように、自転車を利用することも考えられます。参加する活動を選ぶ際には、移動手段も含めて総合的にご検討いただきますようお願いします。 |
教育委員会としましては、主に中学校施設を利用することにより費用を抑えて、可能な限り低い会費設定となるよう各活動団体に働きかけていきます。また、ご家庭の経済的な事情により、生徒の活動の選択肢が限定されることがないように、特に経済的にお困りのご家庭への支援等については、国の動向も踏まえながら検討していきます。 |
これまでのような「部活動の顧問」としての教員の関わりはなくなりますが、生徒への指導を希望する教員については、兼職兼業の許可を受けて「コベカツ」に参画することができるよう、制度を整える予定です。子供たちのニーズも変化してきている中、「コベカツ」の活動時間帯についても「土日のみの活動」や「平日の夜間のみ」など、これまでの部活動とは異なることから、希望する教員には無理のない範囲で参画してもらいたいと考えています。 |