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熱中症と熱中症特別警戒アラート

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神戸市防災気象官(気象防災アドバイザー)がお届けする「気象に関するトピックス」の1回目です。今回のテーマは「熱中症」です。(この記事は、2021年5月26日に「熱中症と熱中症警戒アラート」として掲載した記事を、2024年7月2日に改編したものです)
 
近年、熱中症による死亡者数や緊急搬送者数は著しい増加傾向にあり、気候変動等の影響を考慮すると、熱中症対策は極めて重要な状況になってきています。このような状況を踏まえ、環境省と気象庁は連携して、熱中症の予防対策に関する情報を発信することになりました。

具体的には、環境省の暑さ指数(WBGT)に基づき、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予測される場合に、暑さへの「気づき」を呼びかける情報として「熱中症警戒アラート」を2021年4月から運用開始し、熱中症への警戒を呼びかけてきました。

今般、環境省は、これまで運用してきた「熱中症警戒アラート」に加え、気温が特に著しく高くなり熱中症による重大な被害が生じるおそれのある場合に、新たに「熱中症特別警戒アラート」を発表することとし、2024年4月24日から運用を開始しました。

熱中症とは

熱中症とは、高温多湿な環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体内の調整機能が壊れるなどして発症する障害のことです。炎天下での運動などで発症しやすいことが知られていますが、高齢者が熱帯夜にエアコンを使用せずに寝ているうちに発症することもあります。

熱中症特別警戒アラートの概要

気温が特に著しく高くなることにより熱中症による人の健康に係る重大な被害が生ずるおそれがある場合に発表されます。
府県の枠を超えて暑い状況等が想定されますので、近隣の府県においても注意が必要な可能性があります。

発表基準と発表単位

都道府県内において、全ての暑さ指数情報提供地点における翌日の日最高暑さ指数が35以上と予測した場合に、都道府県単位で発表します。

発表時間

前日10時頃の予測値で判断し、前日14時頃に発表します。

熱中症警戒アラートの概要

気温が著しく高くなることにより熱中症による人の健康に係る被害が生ずるおそれがある場合に発表されます。

発表基準と発表単位

発表対象地域内の暑さ指数算出地点のいずれかで日最高暑さ指数33以上と予測した場合に、全国を58に分けた府県予報区等を単位として発表します(北海道、鹿児島県、沖縄県を細分化)。「気づき」を促すものであるため、一度発表したアラートはその後の予報で基準を下回っても取り下げません。
ただし、環境省が熱中症特別警戒アラートを発表した際には、これと重複する地域、対象日の熱中症警戒アラートは発表しません。

発表時間

熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境になると予想される日の前日17時及び当日の朝5時に最新の予測値をもとに発表します。

関連サイト

〇環境省熱中症予防情報サイト
熱中症特別警戒アラート、熱中症警戒アラートのほか、全国841地点における暑さ指数(WBGT)の予測値・実況値等、熱中症予防情報の提供を行っています。
(PC)https://www.wbgt.env.go.jp/
(スマートフォン)https://www.wbgt.env.go.jp/sp/
(携帯電話)https://www.wbgt.env.go.jp/kt/

〇個人向けメール配信サービス
暑さ指数(WBGT)の予測値及び実況値を、個人向けに配信するサービスです。
https://www.wbgt.env.go.jp/mail_service.php

〇環境省LINE公式アカウント
スマートフォン等のLINEアプリで、LINE公式アカウントを友だち追加すると、熱中症特別警戒アラート、熱中症警戒アラートの発表や暑さ指数の情報を、受け取ることができます。
https://www.wbgt.env.go.jp/line_notification.php

熱中症予防行動

熱中症対策と予防はこちら

暑さ指数(WGBT)

暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)とは、気温、湿度、輻射熱(日差し等)からなる熱中症の危険性を示す指標のことで、単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。暑さ指数は、気温1、湿度7、輻射熱2の割合で算出され、湿度が重要な要素となっています。

暑さ指数の詳細や状況は、環境省ホームページをご覧ください。


暑さ指数(WBGT)の実況と予測の表示例
指数

お問い合わせ先

危機管理室総務担当