概要
神戸市は、西北神に広がる豊かな里山農村地域で、生産地と消費地が近い利点を活かした都市近郊農業が盛んに行われています。
「みどりの食料システム戦略」の実現に向け、県市が共同で策定した「環境と調和のとれたみどりの食料システム推進基本計画」に沿って、耕畜連携による市内産堆肥の利用促進や下水から回収した「こうべ再生リン」を配合した肥料等の先進的な技術を活用した取組みを実施するなど、持続可能な農業モデルを展開しています。
今後も、関係者と共に、生産・流通・消費の各段階における取組みを進め、環境や生物多様性に配慮した農業生産方式である有機農業をはじめとする地域資源循環型・環境保全型農業を推進していきます。
主な取り組み
こうべ再生リンの活用
リンは肥料の3大要素の1つであり、食料生産に不可欠な資源ですが、一方で、下水には多くのリンが流入しています。
神戸市の下水処理場では、下水から貴重なリンを効率的に回収し、「こうべ再生リン」と名付けて有効利用を行っています。
「こうべ再生リン」を使いやすく加工した「こうべハーベスト肥料」で野菜や米を栽培し、それを私たちが食べ、再び下水に戻ることで、リンの資源循環を実現し、SDGsに貢献しています。
市内産たい肥の利用
北区・西区では都市近郊の立地を生かし、畜産経営が盛んで、牧場における家畜糞尿は、「たい肥」として有効な肥料資源となります。
このたい肥資源の利用拡大は、輸入原料由来の化学肥料の使用量を減らせることから、SDGsや食料安全保障の観点において重要な意義があります。
こうべしでは、たい肥のペレット化施設を整備し、ペレットたい肥を開発するなど、構築連携による市内産たい肥の利用拡大をはかっています。