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神戸市が高校生定期の無償化に踏み切った理由

最終更新日:2024年4月18日

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通学定期券
高校生のいる世帯の経済的負担を軽減するため、定期代の「一部」を補助していた従来の制度を大幅に拡充します。具体的には、2024年9月より、市内高校への通学定期代を全額補助する、高校生等の通学費用の「完全無償化」を開始します。全国的にも例のない取り組みです。

大阪府の高校授業料無償化の影響

全国的な人口減少傾向と同様、神戸市でも若年層の転出超過傾向や年少人口の減少傾向が課題となっています。

その中で、大阪府で2024年度から実施されることになった高校授業料完全無償化により、兵庫県と大阪府の高校授業料に大きな差が生じることから、大阪府から神戸市内の私立高校等へ通う生徒数の減少が一定見込まれます。さらには、子育て世帯の流出や市内高校に対する志願者の減少、中長期的には市内教育水準の低下やさらなる人口流出につながっていく「負のスパイラル」に陥ることが懸念されます。

高校生が生み出すまちの活気と、市内の多様な高校教育環境の維持

神戸市内には、国公立高校、私立高校、高専、専修学校など多様で豊富な高等教育環境があります。これは神戸の大きな強みであり財産です。多くの高校生が行き交うことで、まちには活力や魅力も生み出されています。これらは若年層・子育て世帯の居住地選択においても重要な要素です。

この大切な環境を将来にわたって維持することは、神戸にとって非常に重要であり、あわせて市内交通機関の利用を促すことで、市内交通事業の持続可能性の向上も期待できます。こうしたことから神戸市内の高校生が市内の高校に通う場合の「高校生等の通学費用の完全無償化」に踏み切ることとしました。

市内外を問わず、通学先や経路によっては通学費が高額となる世帯があるため、経済的負担軽減の観点から、市外の高校等に通う場合でも、従来の定期代の一部を補助する制度を引き続き維持しています。

神戸市は、先人から受け継ぎ、育んできた財産をしっかり守り、魅力あるまちづくり、持続可能な子育て支援に取り組んでいきます。