最終更新日:2022年11月16日
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秋晴れのなか、「成徳まつり」が成徳小学校・大和公園の2会場で開催されました。
震災の2年後の1997年から成徳ふれあいのまちづくり協議会と成徳まつり実行委員会の皆さまが「震災で協力しあってできた地域のつながりを継続したい」という思いを引き継ぎ26回目の開催となります。
大和公園会場では子ども向けのゲーム等のアトラクションブースが数か所設けられ、地域防災ブースも設けられていました。消防車両の展示や消火器の操作コーナーが用意されており、消防署員・消防団員も加わって大勢の子ども達で賑わっていました。震災後に始められた成徳まつりに込められた地域の皆さまの思いが感じ取られるブースでした。
一方、小学校の運動場にはステージと飲食ブースが集められていましたが、そのなかに成徳小学校6年生の子ども達が「まちの将来を考えた、まちづくりに関する手書きの提案書」がクラスごとにまとめられて展示されていました。子ども達の地域への愛着や地域を日頃支えている方々との親しい関係性が大変よく伝わってきました。また、開会式のなかで成徳小学校の子ども達が絵画コンクールの表彰を地域から受けていました。このほか、地域の児童・生徒の皆さまなどによる歌や楽器演奏・ダンスなどのパフォーマンスが繰り広げられました。
開催にあたっては、自治会・財産区管理会・消防団からの地域団体のほか、周辺地域の企業・商店などから102件に上る支援があったとのことでした。当日の運営においては役員の方々だけでなくホームページなどを活用して募集したボランティアの方が300名参加されていると伺っています。これまで地域主体のイベントをいろいろと見てきていますが、地域団体だけでなく学校・地域の企業・商店・住民のボランティアの方々が、これだけ大規模に同じ思いを持っておまつりを長年盛り上げてきているところは数少ないと思います。
区の広報紙に成徳まつり実行委員会の方のインタビューを掲載させていただいたことがあります。「子ども達が、この地域に育ってよかったと言って戻ってきたくなる地域づくりを目指している」というお話がありました。これからも地域全体で盛り上げられた「まつり」がしっかりと継続していることで、まつりに来た多くの子ども達が成長しても、この地域のことを思い、次は運営に関わりたいと感じるのではないかと思います。
少子超高齢化社会が進み従来通りの地域コミュニティ活動が難しくなってきていると言われているなかで、「成徳まつり」を通じて結びついている地域の絆やその活動は、まちづくりのあり方のひとつのモデルではないかと改めて感じました。